株式会社NTT西日本ルセント様の事例
データ分析やビッグデータ解析などの新たな事業領域で活躍する人材の育成を目指すNTT西日本ルセント様に、Start Labの研修を導入した目的やその効果を聞きました。
お話を伺った方
経営企画部 システム開発担当 水本 慎也様
人材育成に課題、リモートワーク下で初めてのオンライン研修の導入へ
水本様:NTT西日本ルセントでは障がい者社員が働きがいを感じながら持てる力を発揮し、健常者社員と共に働けるような環境づくりをめざしています。社員の前職での経験やスキルを発揮できる場を用意しており、また、通勤での就労が難しい障がい者に対しては通信ネットワークを活用した在宅勤務での事業展開をしております。現在、300名以上の方がそれぞれのスキルを活かし活躍しています。
水本様 :NTT西日本グループの「ソーシャルICTパイオニアをめざす」というビジョン実現の為に、新たな領域での人材育成を課題に感じていました。
ソーシャルICTパイオニアとは、社会を取り巻く様々な課題にICT(情報通信技術)の活用で解決し、地域社会の発展やSDGsの推進に貢献する存在を意味します。我々NTT西日本ルセントは、このビジョンのもと二つの目標を掲げています。 「業務の効率化と新しいビジネス領域への挑戦」、「新しい領域で活躍できる人材の育成」の二つです。
私の担当するシステム開発の部門では主に、VBAによる業務ツールからPHPやJavaScriptを使ってウェブアプリケーションの開発を行っていますが、データ分析やビッグデータ解析などの領域へのチャレンジと、そこで活躍する人材の育成が課題でした。そこで、スタッフ側としてまずは新たなビジネス領域で活躍できる人材育成をしていこうという話になり、BIツールやデータ分析に関連するプログラミングのスキル取得に向けた検討を進めました。また、社員からも新たな領域としてデータ分析に関心があり、社員自身が強い成長意欲を持っていることがわかったこともあり、まずは慣れ親しんだプログラミングでのスキルアップと言う事で今回のPython研修受講に至りました。
Python特化のカリキュラムとより柔軟なリアルタイム講義が決め手
水本様: 昨今の状況を鑑み、オンライン完結出来る研修を希望しており、最初はe-learningでのPython学習をメインに探していました。しかし、初学者ばかりなのに本当に大丈夫かなという不安もあった為、他に適したサービスはないかと探していたところ、スタートラボさんを見つけ問い合わせました。決め手になったのはPythonに特化したカリキュラムとPythonエンジニア育成推進協会の公式認定スクールであったことです。オンラインでありながらもリアルタイム講義が選択でき、品質への信頼性も感じました。また、グループ研修となるとどうしても費用が高額になってしまうので、良心的な価格も魅力でした。
水本様: 事前準備も完全オンラインということもあり、研修開始前の環境構築などはスタートラボさんからの指示通りに進めるだけで問題ありませんでした。ただ、オンライン研修そのものに対する不安はありました。というのも弊社は「特例子会社」として、障がい者社員を多く雇用しています。社員の障がいのレベルは人それぞれですが、健常者の方が一般的に受けるような研修とは違った配慮が必要になる場合があります。 例えば、天気や気圧によって体調を崩す社員や、定期的に休憩を取らないと集中が続かない社員もいます。講師の方が自分のペースで進めていくようなものだと、障がい者社員に対する研修が満足にできない可能性があると考え、その辺りを踏まえた講義が可能か、という相談をさせて頂きました。スタートラボさんでは、リアルタイム講義ということもあり、そういった考慮をして頂けるといことで発注に至りました。実際に、講師の方も社員の要望に丁寧に応えて頂き、休憩時間を多めに取るなどの配慮もして頂きました。
スキルごとに研修を開始、アーカイブ視聴で業務優先の研修が実現
水本様:
初めてご説明を頂いてから最初のグループ研修が始まるまで約3か月ほどでした。その間に私自身が実際に2か月間の研修プログラムに参加し内容を確認しました。先程も申し上げましたが、障がい者社員に配慮をするという部分で、事前準備には力を入れました。私自身で確認した以外にも、ある程度プログラムの知識を持った社員や社内でリーダー的な役割をしている社員に優先的に研修を受講してもらい、初心者がついていけるかどうか、研修を進めるにあたって気を付けることはないかを確認しました。スタートラボさんには、改善して頂きたい点については都度お話させて頂いて、改善に取り組んでいただいています。 現在は、Pythonスキルの習得に意欲的なプログラミング未経験の社員にも研修を展開しています。
水本様:
また、研修を受ける全社員がまとまった受講時間を確保するのが困難だった為、今回の研修にあたって基本は業務優先と決めていました。スタートラボさんのサービスの一つとして、講義のアーカイブ動画が視聴できるので、リアルタイム講義を欠席した社員は、アーカイブ動画で勉強し、次回の研修に備えてもらうようにしていました。 体調が悪く休んでしまう社員もいる為、このサービスはとても役立ちましたね。
オンライン研修導入で見えてきた自社社員に合った研修のかたち
水本様:
障がい者社員の中には、特別な配慮が必要な場合が多く、特に講義の進捗に追いついていない社員のフォローが課題となりました。例えば「曖昧な表現」に引っかかってしまい、明確に説明をしてあげないと理解が進まない、自分が気になる点が1つ出てくるとその事が気になってしまい思考がストップしてしまうようなこともあります。これは研修内容の問題ではないのですが、弊社としてはこれらの社員をフォローアップしていく難しさも感じていました。
水本様: 学習が追いつていないと感じた社員に対しては、日報をやり取りする中でアドバイスを続けました。リアルタイムで遅れてしまっても、アーカイブ動画を自分のペースで見てみることや、リアルタイムに質問するのが苦手な社員にはSlackを有効活用して質問することを推奨したりしました。また、実際にオンライン研修を導入して気づいたこととして、自分のタイミングで学習したい社員が多く、アーカイブ動画を視聴する社員が多いことも発見でした。ただ、動画視聴だけだと独自の理解のままになり躓いてしまうことも多いと思うので、リアルタイム講義とアーカイブ動画の視聴に加えてSlackで質問をしながら学習できるサービスで良かったと思います。
水本様:
また、担当講師はそれぞれの色がありながらもみなさん丁寧さが感じられ、安心して受講を進められました。 スタートラボさんの研修は基礎理解が深められるという印象を持ちました。具体的なサービスで言うと、Slackで質問できるサービスは特に良かったと感じます。初学者は動画だけ見ても理解できない部分が多いので、質問したことに対して丁寧に回答頂けることは良かったと思います。
スキルを獲得した社員が活躍できるデータ分析やAI領域への挑戦を目指す
水本様:
未経験からPythonを学んだ者が多く、実際の業務に活かすレベルにはまだ至っていませんが、社員の中には研修で学んだことを活かして自分でウェブアプリケーションを作ったり、機械学習を試したりするものもいます。また、面談をする中で「これからもっとスキルアップして勉強していきたい」という声も聞けて、社員のモチベーションを高める良いきっかけ作りができたかなと思います。 今後会社として期待していることは、業務の効率化はもちろんの事、データ分析やビッグデータ解析などの領域、自動化対応へのチャレンジです。従来のExcelやAccessを使った業務やWEBアプリケーション開発だけでなく、BIツールを使ったデータ分析にも対応し、Pythonでコーディングすることでより複雑な作業や予測が出来る様に成長できればと考えています。 また、そういったスキルを獲得した社員が活躍できる場の創生を会社としても支援していきたいです。まずは基本ベースをしっかり固めた上で、会社としてPython研修を検討したきっかけでもある、データ分析やAI領域の事業も開拓するきっかけになればと考えます。
※ ページ上の内容は2021年8月時点の情報です。
社名 | 株式会社NTT西日本ルセント |
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事業内容 | NTT西日本グループ等からの営業系・設備系・共通系の受託業務 |
設立 | 2009年7月1日 |
従業員数 | 約390人〔内 障がい社員315人〕(2020年3月現在) |
URL | https://nttwest-lucent.co.jp/ |